OBS Studioにおける「画質」の調整部分について考える

OBSにおける「画質の調整」について考えてみます。

本記事の内容は、以下の動画でも取り扱っておりますので動画のほうがわかりやすいという方はYouTubeを参考にしてください。

どこをいじれば配信画質が上がる?OBSで映像や画質に関連する値・フィルタ・設定はここだ!

設定から画質を変更してみよう

ライブ配信の「脳みそ」とも呼ぶべきエンコーダを用いて行われるライブ配信では、配信のデータ量や解像度などの値を調整することで画質が大きく変わります。

OBS右下から「設定」を選択しましょう。

設定から「出力」を選択。それぞれの項目については以下のようになっています。

・エンコーダ:配信に流す映像を生成するPCの脳みそです。標準では「x264」というエンコーダが設定されていますが、「NVIDIA NVENC」や「AMD Ryzen」などが選択可能な場合はそちらの方が性能が優れているため選択しましょう。

・ビットレート:1秒間あたりに伝送されるデータ量を指しています。値が大きくなればなるほど、配信は重くなりますが、表現できる画質などのデータ量が広がるので一般的に高画質で滑らかな映像が実現できます。

ビットレートを4500Kbps以上にすると、フルHDクラスの「高画質」が実現できるとされています。

・キーフレーム:映像をリフレッシュする間隔を指しています。2秒~4秒がおすすめです。

・プリセット:P5もしくはP6を選択しましょう。数字が上がれば上がるほど高画質になります。

・チューニング:初期設定の「高画質」を選択しましょう。

・マルチパスモード:初期設定の「2パス(1/4解像度)」を選択しましょう。

・プロファイル:初期設定の「high」を選択しましょう。

続いてはFPSと解像度の設定について。

・出力解像度:映像を縦いくつx横いくつのピクセル数で表示するかを指定する部分です。

例えば、「1920×1080」という解像度は、横1920ピクセル、縦1080ピクセルで映像を表現するという意味合いになり、数字が大きくなればなるほど色合いや細かな表現が可能になります。

・FPS:1秒間あたりに伝送される画像のコマ数を指しています。FPSが30であれば、1秒間あたりにパラパラ漫画のように30枚の画像データが伝送されます。

値が大きくなればなるほど映像は滑らかになり、小さくなるとカク付いた映像のように表現されます。

OBSに備わっている「フィルタ」機能を活用しよう

これまでは「設定」による画質の調整方法でしたが、映像の「色合い」や「鮮明さ」を調節するためには、OBSの「フィルタ」という機能を使用します。

「フィルタ」は、ソースごとに個別に設定を行う必要があるため、フィルタをかけたいソースを右クリックして「フィルタ」を選択します。

色補正フィルタ

色味を変更するフィルタです。

エフェクトフィルタから「色補正」を選択します。

それぞれの項目について説明します。

・ガンマ:明るさの中間地を表す値です。値を大きくすればするほど、全体がぼんやりと均一に明るくなります。

・コントラスト:明るさの差分を際立たせる項目です。値を大きくすればするほど、明るいところと暗いところの差が明確になります。

・輝度:明るさの値です。値を大きくすればするほど、全体が白みがかって明るくなります。

・彩度:色味の強さを表す値です。値を大きくすればするほど、赤色、緑色、青色が強くなり鮮やかな色合いになります。

・色座標:色相環の角度をずらす値です。値を変化させると、全体の色合いが変化していきます。

・不透明度:映像の透明さを表す値です。値を小さくすればするほど、映像が透明になります。

シャープ

エフェクトフィルタから「シャープ」を選択します。

シャープとは「映像のくっきりさ」を表し、「ぼかし」の逆の概念となります。なお、「ぼかし」エフェクトをかけたい場合は専用のプラグインが必要になります。

初期設定ではシャープは0.08に設定されていますが、0.3~0.5くらいに調節すると差がわかりやすいでしょう。

【2022年最新】 OBS Studioでモザイクをかけるプラグイン「StreamFX」【初心者向け講座】

ぼかしやモザイクについてはこちらで説明しておりますので参考程度に置いておきます。

インターレース解除

フィルタ以外にも、ソースの右クリックから「インターレース解除」という項目を選択すると映像が滑らかになります。

インターレースの解除とは「動きの激しい映像のコマとコマのつなぎ目を滑らかにする」という意味合いを指しています。

インターレースを解除したいソースを右クリックし、「インターレース解除」を選択し、「無効化」以外の部分を選択すれば完了です。

RetroやLinearなどの「性能差」はそこまでないので、目視でどれが良いかを判断し、映像に合ったものを選択してみましょう。

まとめ

OBSの画質を調節する方法は様々ですが、本記事で紹介している内容をまず一通り試した後に模索すると良いでしょう。

冒頭のYouTubeチャンネルでは450本以上のOBSノウハウを発信しています。

ぜひ、よろしくお願いいたします。